ラジオ番組「企業の遺伝⼦」 2026.03.09
当社代表 武田隆がパーソナリティを務めるFMラジオプログラム「企業の遺伝子」で、株式会社赤福 顧問 濱田典保(はまだ・のりやす)さんをゲストにお迎えした第2週目の放送が公開されました。
今回は赤福の転期についてお話を伺いました。
創業1707年以来、伊勢名物として三百年以上の歴史を重ねてきた老舗和菓店、赤福餅ですが、その長い歩みは決して順風満帆なものではありませんでした。
最も大きな試練の一つは、戦争の時代でした。戦中から終戦直後にかけて、米も砂糖も手に入らない状況が続き、和菓子づくりそのものが困難になりました。参拝する余裕もない時代の中で、赤福もやむなく店を閉め、生産を止めることになります。さらに戦後も、すぐに再開したわけではありません。八代目・濱田ますは「納得できる材料が手に入るまで作らない」と決断。たとえ甘いものが売れる時代でも、品質を落としてまで商品を出すことはしなかったといいます。そのこだわりが、現在まで続く赤福の味と信頼を守る礎となりました。
戦後の苦しい時期を支えたのは、女性たちの存在でもありました。後継者を失った中で、八代目ますと濱田さんの祖母・雪の二人が力を合わせ、赤福を再び立ち上げていきます。その物語は、テレビドラマの題材にもなったほどです。
そしてもう一つの転機が、伊勢の町づくりでした。戦後、日本の観光地が増えたことで伊勢参りの人出は以前ほどではなくなります。「伊勢に来てもらう魅力をもう一度つくろう」。その発想から誕生したのが、江戸の門前町の風景を再現した「おかげ横丁」です。平成の遷宮に合わせ、わずか数年の準備期間で完成したこの町は、いまや伊勢を代表する観光地となりました。
伝統を守る覚悟と、未来をつくる挑戦。三百年以上続く赤福の歴史の裏側には、時代ごとの大きな決断がありました。その舞台裏と経営の哲学を、ぜひ番組でお聴きください。