ヨーロッパでは夏の時期になると、長期で郊外に休暇を取りに行く人が大勢います。ベルリン市内の商店でも、夏季休暇を張り紙などで知らせているところをよく見かけるようになります。
こちらの人の休暇の過ごし方は、心身ともにゆったりとすることが目的で、1度に2〜3週間まとめて日程を取る人が多くいます。湖や海、小さな山や森が近くにある長期滞在用のコテージなどに行き、自炊しながら、体を動かしたり、読書をしたり、音楽を聴いたり、ゆったりと過ごします。
そのため、郊外には、小さなコテージが点在するエリアなどがあります。今は廃屋が点在し、深い森と湖が近接しています。都市部に住む人々は、そうした郊外の廃屋を安く買い、それを自分の手で改装します。
家の持ち主は自身の余暇のための場所として使用したり、友人を招いたり、休暇で訪れる人に貸し出したりという使い方が一般的です。
夏季休暇が動き始めるのは、新緑の5〜6月から、そして7〜8月のピークを迎え、人の集中が緩和される9〜10月に分かれます。農場の人と触れ合ったり、地元のレストランで過ごしたり、湖で泳いだり、自転車で散策したりします。そういった人の流れに合わせて、都市と郊外に往復運動が生まれ、自然とエネルギーが循環するようになります。
たくさんある中からお気に入りの場所を見つけたら、また次の年には早めに予定を見積もり、思いっ切り自然の中でリフレッシュします。ドイツの人が積極的に取り入れている移動の事例を紹介させていただきました。

ベルリン郊外にある廃屋を2〜3年かけて持ち主自身がリフォームしたコテージ